大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

大阪地方裁判所 昭和57年(わ)4557号 判決 1983年1月27日

宣告の日

昭和五八年一月二七日

裁判所

大阪地方裁判所第一二刑事部三係

裁判官

一之瀬健

検察官

宮下準二

罪名

所得税法違反

被告人

本籍

島根県出雲市浜町一、三八二番地

住居

大阪府羽曵野市羽曳が丘三丁目四番九号

職業

プラスチツク成型加工業

氏名

神田二生

年齢

昭和四年一月三日生

主文

被告人を懲役一年六月及び罰金二、八〇〇万円に処する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

右罰金を完納することが出来ないときは金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

(罪となるべき事実の要旨)

被告人は、大阪府羽曳野市河原城七〇番地の一において、プラスチツク成型加工業を営むものであるが、自己の所得税を免れようと企て、

第一 昭和五四年分の所得額が四七、一六六、三四六円で、これに対する所得税額が二二、八八五、三〇〇円であるのにかかわらず、収支に関する記帳を行わないで、所得を秘匿した上、同五五年三月一三日、大阪府富田林市若松町西二丁目一、六九七番地の一所在富田林税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が三、四一一、五〇〇円で、これに対する所得税額が四三四、九〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により、所得税二二、四五〇、四〇〇円を免れ、

第二 昭和五五年分の所得金額が五三、七六三、〇五六円で、これに対する所得税額が二六、八六八、三〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により、右所得を秘匿した上、同五六年三月一三日、前記税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が四、八〇〇、〇〇〇円で、これに対する所得税が六六六、四〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により、所得税二六、二〇一、九〇〇円を免れ、

第三 昭和五六年分の所得金額が八六、三一〇、三六〇円で、これに対する所得税額が四九、六〇二、一〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により、右所得を秘匿した上、同五七年三月一三日、前記税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が五、二〇〇、〇〇〇円で、これに対する所得税額が八〇四、四〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により、所得税四八、七九七、七〇〇円を免れ

たものである。

(適用した罰条)

昭和五六年法律五四号による改正前の所得税法二三八条、所得税法二三八条、刑法四五条前段、四八条二項、二五条一項、一八条

裁判所書記官 福井正夫

(裁判官 一之瀬健)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例